フルート奏者紹介

●Chris Norman クリス・ノーマン●

<BIO>
音楽に深い愛情をもつ両親のもとにカナダのノヴァスコシア地方、ハリファクスに生まれる。父はアマチュアのピアノ愛好家だった。
ノーマンは、幼少の頃にフルートの音色を聞いたときから、この楽器をやるべきだと思っていた。10歳でクラシックフルートをはじめ、学校では吹奏楽でフルートを奏し、クラシック音楽への興味がどんどん沸いてきた。その後ボルチモア交響楽団の第一フルート奏者Tim Dayに師事、高校卒業後はオーケストラの団員になるためにインディアナ大学に進学するものの、オーケストラを好きになることができず挫折し、一時期フルートを辞め売り払ってしまい、ノヴァスコシアに戻り、りんご農家で働く。

しばらくフルートとは無縁の生活を送っていたが、ノヴァスコシアの地域のミュージシャンがある日彼に木製フルートを吹かせてみた。すると彼はたちまちその音色のとりこになってしまい、それまでアコーディオンやフィドルが使われていても木製フルートが使えるなどとは思ってみなかったカナダのフォーク音楽に、彼は木製フルートでフォーク音楽を演奏する方法を探ることに専念するようになった。
以降、彼はカナディアン/スコティッシュなどのフォーク音楽の
フルート演奏の第一人者として活躍(ソロアルバム)、また下地にあったクラシック音楽の技術を生かして、中世の大衆音楽を演奏するBaltimore Consoet、ダルシマー奏者とギタリストとのトリオで世界中の民謡を演奏するHericon、Alasdair Fraserとのコラボレーションで、エレキ楽器を大胆に取り入れたThe Skyedance、中世イギリス/アイルランドのクラシックを演奏するConcerto Caledoniaなどクラシック/フォークが交差する多くの分野で偉大な仕事を行っている。映画音楽ではTitanic、Soldier(1998)のサントラに参加、ソロアルバム"Man with the woodenflute"はビルボードチャートに12週にわたって上り続けた。また、ノヴァスコシアにて、木製フルートのための祭典Boxwood Festival and Workshopの監督、教師として
1996年から携わっている。

 

<わたしの最も尊敬するフルート奏者!

わたしが初めて彼の演奏を聴いたのは、2002年春だった。当時私の教室に通っていた生徒さんが、京都駅そばのCD店 で「すばらしいフルートのCDを手に入れたから」と貸してくれたのだ。そのCDは、彼のソロアルバム「Reel of Turloch」 「The Beauty of the North」「Flowers of Port Williams」の三作だった。当時アイリッシュに真剣に入れ込んでいて、 それ以外にはほとんど聴こうとしなかった私は、彼をただのクラシックフルート奏者だとしか認識していなかった。 そう、器用なクラシック奏者が、ヨーヨー・マやパールマンのように、フォークに手を出しただけなのだと。だから、Reel of Turlochで彼がリールを吹こうとオキャロランを吹こうと、さして興味を惹かれることはなかった。その認識が大きく覆された のは、2002年夏にたまたま東京のタワレコで手にしたSkydance"Live in Spain"だった。京都への帰りの電車で、最初は ただのケルティック・フュージョンだと思って聴いていた私は、その演奏の熱狂振りにひどく興奮し、CDジャケットを何度も 見直した。そこには、---Chris Norman、彼の名前があった。彼は単なるクラシック奏者ではなかったのだ! その後、彼の音に中毒になってしまい、Hericonやthe Baltimore consortへと、あらゆるCDをアメリカから注文して 聴きあさった。

彼の演奏は、奇跡的としか言いようがない。クラシックフルート出身の奏者といえば、James Galwayのように、 常にかかりっぱなしのビブラート、いかにもクラシック的なフィンガリングや歌い方をする演奏者を思う浮かべるが、彼は アイリッシュなどフォーク音楽で使用される様々なテクニック(カット、ロール、スライドなど)や伝統音楽のリズム感を クラシックで培った完璧なアーティキュレ−ションやダイナミクスと駆使して組み合わせて演奏するのだ。 クラシックを吹かせても綺麗にこなし、アイリッシュを吹かせてもMatt Molloy顔負けの流麗な演奏をしてしまう。 木製フルートの持ちうるあらゆる可能性を限界まで追求する彼こそが、最高の木製フルート奏者だろう。もし彼が ベーム式を演奏していたら、彼がどんなにうまくても私はそれを楽器のせいにしていたかもしれない。しかし彼は Roderick Cameronが作ったRudall&Roseの8鍵6穴フルートを演奏するのだ。

音楽性も幅広く、アコースティックフュージョンを演奏する小編成(ギター、ドラム、フルート、パーカッション)のバンド "Chris Norman Ensemble" や、中世の大衆歌謡を演奏する小編成の室内楽団"the Baltimore Consort"、 ハンマーダルシマーとギターとで世界中の民謡を演奏するトリオ"Hericon"、本格的なバロック"Concert Caledonia"、 エレキ編成のケルティックフュージョン"The Skye Dance"など、舌をまくばかりだ。

彼が私に与えたインパクト、影響は計り知れない。彼の演奏をヒントにアーティキュレーションやダイナミクスについて 真剣に練習しようと思うようになったし、クラシック音楽やヴォーカル(彼の演奏するBaltimore consortでCuter LaRue が歌う)への興味もわいた。そうして、ただ乱暴にリールやジグを演奏するばかりでなく、様々な表現の可能性を秘めた この楽器をもっと真剣に勉強してみたくなったのた。
いつか、彼の主催するカナダのBox Wood Festivalに行って、習ってみたい! それまでは、木製フルートでクラシックを勉強する日々である。

<関係サイト
本人の公式サイト 。CDはほとんどここで注文できる。
http://www.chrisnorman.com/

バンド

The Baltimore consort http://home.moravian.edu/users/music/melal01/baltcon/
Skye dance http://www.skyedance.com/
Concerto Caledonia http://www.concal.org/index.htm

試聴

Concerto Caledonia   
HericonThe baltimore consort

彼の使用するRoderick Cameron製 Rudall&Rose flute等のカタログ
http://www.cs.jhu.edu/%7Escott/flutemakers/rod-pricelist.html


:Chris Norman ENsemble

<discography>

<Solo titles>
The Man with the Wooden Flute
  アイルランドやスコットランド、イギリス、アメリカ、カナダのノヴァスコシアの
曲など。名曲揃いで、特にオキャロランが美しい!フルートの練習曲にも。
The Beauty of the North
  フルートの伝統がなかった、カナダのマリタイム、ケベコワの曲にフルートで取り組んだ作品。共演はAlasdair Fraser(vl)
Portraits
  既発表作品をまとめたものに、未発表テイクを付け加えたもの。
迫力のItalian Rantは名演。
Flower of Port Williams
  ケベコワとスコティッシュを中心に。美しいタイトル曲は必聴。
The Caledonian Flute - The Chris Norman Ensemble
  ロック的なアレンジあり、クラシカルなアレンジあり。ヴァリエーションに
多彩なアーティキュレーションを駆使する#8はすごい!
Lullaby Journey (w/Kim Robertson)
  ヴォ−カルのCusterLaRueとハープのKim Robertsonとの、各地の子守唄
を題材にした歌曲集。美しい旋律がたくさん。
Reel of Turloch (with Chatam Baroque)
  弦楽中心のバンドとフルートで、スコットランドのバロックに取り組んだ作品。
リールやオキャロランも素晴らしい。
Highlands ( with the Camarata Bariloche)
  アルゼンチンの弦楽オーケストラとの共演。スコットランドやアイルランドをテーマにした組曲は圧巻。木製フルート一本でオーケストラと対等に渡り合えるのは彼くらいでは。
<Helicon>
Daybreak
   
The Titan
   
Horizons
   
A Winter Solstice with Helicon
   
<The balrtimore consort>
Watkins Ale
Tunes From the Attic
The Mad Buckgoat
The Ladyes Delight
The Art of the Bawdy Song
On The Banks of Helicon
La Rocque and Roll
A Trip to Kilburn
Bright Day Star
 
<The Skyedance>
Labyrinth
Way Out to Hope Street
Live in Spain
<Concert Caledonia>
Mungrel Stuff
Colin's Kisses - the music of James Oswald
The Lion of Scotland
 
 

<お気に入りアルバム>

たくさんありすぎるので、追って紹介します!

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