今回のソロ・コンサートでは、自分の好きな曲「だけ」を、納得いくように演奏するのだ、と目標を定めていた。しかし、いざセット(メドレーのこと。)を組む段になって、好きな曲「だけ」で構成されたセットは、とてもつまらないものになってしまうことに気がついた。
理由を考えてみたのだが、好きになる曲というのは傾向が似ている。だから組み合わせると似たような雰囲気の曲ばかりになってしまい、変化に乏しくなる。それに、どの曲にも思い入れがあるので、どこが聞かせどころなのかがぼやけてしまうのだ。「好きなものだけ」というのは危険だと思った。
好きな人とだけ付き合う、好きな本だけ読む、好きなCDだけ聴く、やりたいことだけやる…とても素敵に響くけれど、いろんなタイプの人とつきあったり、好きではないけれど必要な本を呼んだり、一般的に人気のあるCDを聞いたり、気が進まなくても必要なことをやったりすることも大切なのだ。料理にも、「箸休め」や「付け合せ」があるではないか。
引き立て役がなければ、主役は輝かないのである。これは、大きな学習だった。では、いかに「優れた引き立て役」と「必要のないもの」を見極めるかだ。
そんなわけで、いよいよ来週のコンサートに向けて、セットを若干組み替えている。
アイリッシュ・フルート奏者として、自分だけの山に登りたい。
ソロ・コンサートという自分にはちょっと高いが、頑張れば達成可能なハードルを課して、ポッドキャストに曲を公開していく…この目標設定は、われながら素晴らしい思いつきだと思った。おかげさまで、日々目的と目標を持ってキビキビと充実して過ごせるようになったし、練習時間がぐっと増え、集中力も上がってきた。記録としても残るので、毎年この時期の恒例にできればと思っています。ライバルは、間違いなく、自分だ。応援してくださる方々に、今日も心から感謝しています。